小さな湿原にあるガマから穂が出てきました。
ガマは水辺に群落を作る大型の多年草で、高さは1.5mから2mになります。 種の入った穂は、まるでソーセージのような形をしています。 穂が風に揺れてなにかにぶつかると、中から綿毛のついた種がモコモコと湧き出すように出てきます。 一つの穂に入っている種の数はおよそ35万個ほどで、出てきた種は風に乗って飛んでいきます。
昔、細い竹を芯にして、魚のすり身を塗りつけて焼いた食べ物がありました。 形が似ていることから、これを「がまのほ」を呼び、やがて「かまぼこ」と呼ばれるようになりました。
また、うなぎはかつては開かず、竹串に刺して丸焼きにしていました。 これを「がまやき」と言い、それが転じて「蒲焼き」となりました。
ガマの穂に、実りの秋、食欲の秋を感じるこの頃です。