日本ジオパーク委員会は9日、浅間山北麓地域を日本ジオパークに認定しました。
浅間山北麓地域には、1783(天明3)年の大噴火の際にできた「鬼押出し溶岩」や、国の特別天然記念物に指定されている「浅間山溶岩樹型」など、火山活動で形成され、国際的にも価値が高い自然遺産があります。
また、日本一の高原キャベツの産地であることや、別荘地として有名な北軽井沢など、火山とともに暮らしてきた人々の歴史や文化、生活を伝えるものも数多くあります。
同委員会からは、こうした点が評価されました。
参考:日本ジオパーク委員会加盟申請プレゼンテーション
浅間山ジオパーク構想推進協議会は、今年5月21日に千葉県の幕張メッセで開かれた第27回日本ジオパーク委員会の中で、認定に向けたこれまでの活動について次のように説明しています(動画:OfficialJGN)。
ジオパークとは?
ジオパークとは、「大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味します。
大地(ジオ)の上に広がる、動植物や生態系(エコ)の中で、私たち(ヒト)は生活し、文化や産業などを築き、歴史を育んでいます。ジオパークは、これらの「ジオ」「エコ」「ヒト」の3つの要素のつながりを楽しく知ることができる場所です。
ジオパークでは、その見どころとなる場所を「ジオサイト」に指定して、多くの人が将来にわたって地域の魅力を知り、利用できるよう保護(まもる)します。
そのうえで、これらのジオサイトを教育(まなぶ)やジオツアーなどに活用(いかす)します。
山や川は途方もない年月によって作られ、地球の大きな運動と関わりを持っています。
大地は壮大な時間と空間の中で展開し、私たちが生きていく土台を形作っています。
その成り立ちと仕組みに気づくとき、景色に対する見方が変わります。
ジオパークは、人と大地の関わりに目を向け、地域を訪れる人とそこに暮らす人が交流し、お互いが元気になれる場所を目指します。
浅間山北麓ジオパーク ジオサイト
浅間山北麓ジオパークでは、6つのエリアに38のジオサイトがあります。
- ジオパーク総合案内施設
- ジオパーク総合インフォメーションセンター
- A山頂エリア
- エリア拠点:
- A高峰高原ビジターセンター
- A1千トン岩
- A2トーミの頭
- A3シラハゲ(眺望)
- A4トーミ断層
- B鬼押出しエリア
- エリア拠点:
- B1浅間園・浅間火山博物館
- B2鬼押出し園
- B1鬼押出し溶岩流
- B2吾妻火砕流
- B3浅間山溶岩樹型
- B4蜀山人の碑
- B5上の舞台溶岩(眺望)
- B6下の舞台溶岩・黒豆河原溶岩(眺望)
- B7六里ヶ原の火山荒原
- B8浅間高原しゃくなげ園
- C北軽井沢エリア
- エリア拠点:
- C北軽井沢観光協会
- C1浅間大滝・魚止めの滝
- C2旧草軽電鉄北軽井沢駅舎
- C3六里ヶ原の道しるべ観音
- C4浅間牧場
- C5流れ山(応桑岩屑なだれ)
- C6古瀧
- D湯の丸エリア
- エリア拠点:
- D鹿沢インフォメーションセンター
- D1湯の丸レンゲツツジ群落
- D2鹿沢温泉・新鹿沢温泉
- D3鹿沢園地
- D4たまだれの滝
- D5百体観音
- D6浅間・烏帽子火山群(眺望)
- D7嬬恋農場
- E鎌原大笹エリア
- エリア拠点:
- E嬬恋郷土資料館
- E1鎌原村・鎌原観音堂
- E2鎌原用水
- E3嬬恋高原キャベツ畑
- E4浅間軽石流
- E5追分火砕流
- E6古嬬恋湖
- E7大笹の関所・抜道の碑
- E8鎌原城址
- F吾妻川エリア
- エリア拠点:
- F道の駅八ッ場ふるさと館
- F1雲林寺
- F2常林寺
- F3旧新井村
- F4丸岩
- F5吾妻峡