鹿沢温泉
鹿沢温泉

上信越高原国立公園には、草津温泉・万座温泉・四万温泉など、たくさんの温泉があります。そしてここ、鹿沢にも温泉があります。

鹿沢温泉の泉質は、マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉(中性低張性高温泉)です。温泉分析書には、無色透明と書かれていますが、温泉が空気に触れてしばらくたつと、やや白く濁って見えることがあります。また、温泉の湯口や湯船には白からやや褐色を帯びた付着物がみられます。

鹿沢では旧鹿沢および新鹿沢地区にある旅館・ホテルなどで温泉に入浴することができます。温泉施設についての詳しい情報は、嬬恋村観光協会(ウェブサイト:http://www.tsumagoi-kankou.jp)までお問い合わせください。

さて、温泉は古くから病気やけがを治すために利用されてきました。これを「湯治」と言いますが、現代では「温泉療養」と呼んでいます。温泉療養には適応症と禁忌きんき症があります。

適応症
=温泉療養を行ってよい病気や症状

禁忌症
=温泉療養をしてはいけない病気や症状

温泉療養を行う際は、自分の病気や症状が温泉療養に合っているかどうかを確認するようにしましょう。

温泉はこの管を通って運ばれます
温泉はこの管を通って運ばれます

環境省は今月3日、禁忌症の対象から「妊娠中」の文言を削除することを決めました。1982年に定められた現行基準には、禁忌症に重い心臓病などとともに「妊娠中(特に初期と末期)」という項目が含まれています。しかし妊婦が温泉入浴を避けるべき医学的な根拠が乏しいことから、この項目を削除することにしたものです。

また、今回の見直しでは、ストレスの多い現代社会を反映して、適応症に睡眠障害やうつ状態、自律神経不安定症が新たに盛り込まれます。これらの症状は、いわばこころの病気やけがのようなものです。

体だけでなく、こころまで元気にしてくれる温泉は、本当に素晴らしい大地からの贈り物です。

(F)