ササバギンランが咲いています。
ランの仲間は雨が大好きです。
平年よりも半月ほど早く梅雨入りした鹿沢ですが、雨のなか、このササバギンランはとても生き生きとした表情をみせてくれます。
ササバギンランはギンランとよく似ていますが、ギンランよりもやや大きく、葉が花よりも高くなります。
園地に両方咲いているので、見比べてみましょう。
ランの仲間は種類が多く、世界に15000種、日本に230種があり、これは被子植物のなかで最多です。
ランの花は観賞価値の高いものが多いですが、この花の形は虫が受粉しやすいように発達した結果だと考えられています。
また、ランの仲間はラン菌と共生関係を持つことが知られ、その生態は、地面から生えるもの(地生ラン)、木や岩にくっついて育つもの(着生ラン)、自分で光合成をしないもの(腐生ラン)があり、変化に富んでいます。
虫や菌の力を借りて、複雑で多様な生態を見せるランは、しばしば「もっとも発達した草本植物」と呼ばれます。
そんなランの生態は、複雑に発達した社会のなかを生きる私たちと、どこか似ているような気がします。
(F)