当センターでは、6月10日に自然体験ツアー『新緑の烏帽子岳とムラサキヤシオツツジ』を開催し、19名が参加しました。
当日の天気は、午前までくもり、午後から小雨の予報です。
天候次第では、コースの短縮を考えながらの出発となりました。
湯の丸高原ビジターセンター前を08:40に出発。
30分で中分岐に到着です。
道中では、スタッフ協力をいただいている、鹿沢・万座パークボランティアのみなさんが、当地の自然について解説します。
今回のツアーの見どころのひとつとなっているムラサキヤシオツツジを発見。
あまり日が当たらないところに生えているので、花付きがさびしい感じです。
その他の株もいくつかありましたが、全体的に花は盛りを過ぎた状態でした。
その代わりに、ムラサキヤシオツツジよりも遅く開花するレンゲツツジは盛大に咲いていました。
見事な色の冴えをみせています。
咲き始めたハクサンチドリに見送られ、出発から1時間40分後の10:20に稜線に出ました。
「上田の町並みが見えるよ!」
誰かの声を合図に、参加者から歓声が上がります。
眺望が望めそうもない天気の中を歩いてきただけに、喜びもひとしおです。
霧の向こうにうっすらと見えるのが山頂!?
……と思いきや、行ってみると「小烏帽子岳」。
道はまだ続きます。
岩稜に張り付くように咲いているイワカガミやツガザクラの間を縫うようにして山頂を目指します。
出発から2時間10分後の10:50。烏帽子岳山頂(2066m)に到着です。
霧であたりは真っ白です。それでも参加者は元気いっぱいに喜びのポーズ。
くもり空の下に晴れやかな笑顔で集ってくれました。
11:50。下山を開始します。
「あれは?」
視線の先にあったのはコマクサでした。
登りのときには気づかなかった小さな発見です。
稜線の終わりでジオクイズです。
3択問題で、参加者は選んだ番号と同じ札を持ったスタッフのところへ。
正解者にはごほうびがあります。
うまくできたかな?
もののけが棲んでいそうな森を抜けていきます。
変化に富んだ行程は烏帽子岳の魅力のひとつです。
14:00。全員無事に下山しました。
心配していた天気も持ちこたえてくれました。
自然に興味のまなざしを投げかけ、
小さな発見を分かち合う――
そんな1日を、みなさんとともに過ごすことができました。
(F)