道をはさんで、トカゲとヘビがひなたぼっこをしています。トカゲやヘビはひなたぼっこが大好きです。
石垣のそばにいるのはニホントカゲです。ニホントカゲは頭が赤く、しっぽが青いのが特徴です。特にこどものしっぽは鮮やかなコバルトブルーをしていて目をひきます。
トカゲは敵に襲われた時、自分のしっぽを切って逃げる習性があります。切ったしっぽはしばらく動いています。敵の興味をしっぽにひきつけ、その間に自分は逃げるという作戦です。
向かい側にはアオダイショウのこどもがいます。アオダイショウは大きくなると体が青くなりますが、こどものうちは体にしま模様があります。
この模様がマムシに似ているので、ときどき「マムシが出た!」と騒ぎになることがあります。
は虫類の飼育などを手がける草津熱帯圏(草津町)では、
「こちらに『マムシを捕まえた』と持ち込まれるヘビがいますが、ほとんどがアオダイショウのこどもです。マムシは寒さに弱く、標高1000m以上の寒冷地に生息することはまれなケースです」
と話しています。
高原が春から初夏へ装いを変えるこの時期になると、トカゲやヘビが道端に出てよく日光浴をしています。彼らにとってこうした日光浴は、活動のための体温を上げたり、骨の発育を促すために、とても大事な意味を持っています。
こよみの上では立夏ですが、鹿沢はようやく遅い啓蟄を迎えたところでしょうか。
(F)