気象庁は本白根山鏡池付近で23日午前9時59分に噴火が発生したもようだと伝え、草津白根山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から段階的に3(入山規制)に引き上げました。
噴火のもよう(ユーチューブより)
本白根山について
本白根山(2171m)は群馬県草津町と嬬恋村にまたがる地域にあり、白根山(2160m)や逢ノ峰(2110m)とともに「草津白根山」を構成する。
白根山は火山活動が続いており、直近では1983年に噴火(水蒸気爆発)した。
一方、本白根山は前回の噴火が約3千年前だったとされ、休止状態が続いていた。
草津白根山の噴火警戒レベル
変更前
1活火山であることに留意 火口から500m圏内の立ち入り規制 |
変更後
3入山規制 火口から2km圏内の立ち入り規制 |
気象庁では次のことに警戒するよう呼びかけています。
- 本白根山鏡池付近からおおむね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
- 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意してください。
- 爆発的噴火に伴う大きな空振によって、窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
- ところどころで火山ガスの噴出が見られます。周辺のくぼ地や谷地形などでは高濃度の火山ガスが滞留することがありますので、注意してください。
- 現地ではなだれが発生したとの情報があります。なだれにも注意してください。
警戒が必要な範囲
噴火による影響・被害
草津国際スキー場(草津町)では、付近でゴンドラに乗っていた人が割れたガラスの破片でけがをしたほか、なだれが発生して死傷者が出ているもようです。
草津白根山噴火・雪崩 1人死亡11人けが
警察や消防、それに自衛隊によりますと、(噴火の発生と)同じころ近くにある草津国際スキー場で雪崩が起き、訓練中の自衛隊員ら7人が巻き込まれ、このうち49歳の男性隊員1人が死亡しました。
また、雪崩に巻き込まれた6人がけがをしたほか、噴石でスキー場のゴンドラの窓ガラスが割れるなどして5人がけがをしました。 けが人は合わせて11人に上っています。
消防によりますと、けが人11人のうち3人はけがの程度が重いということです。
(群馬)県によりますと、スキー場のロープウェーの山頂駅付近にはおよそ80人が取り残されていましたが、午後3時すぎ、自衛隊のヘリコプターで7人を救助したということです。
一方、スキー場の麓にある建物にもスキー客や従業員など一時、80人ほどが避難しましたが、すでにホテルに戻ったり帰宅したりしているということです。
1月23日 15時11分 NHKより一部引用
同スキー場によると、安全が確認できるまで、本白根ゲレンデは営業中止となり、天狗山ゲレンデ、御成山ゲレンデのみの営業となるということです。
1月24日追記
草津国際スキー場関係者の話によれば、現地でなだれの発生は確認されていないということです。