ミヤマシロチョウ 提供:赤木道紘
ミヤマシロチョウ

長野県東御市と群馬県嬬恋村にまたがる湯の丸高原はミヤマシロチョウの生息地です。 ミヤマシロチョウは、国内ではごく限られた地域でしか見ることのできない高山蝶で、近年、個体数の減少が著しく、各地で保護活動が行われています。

ミヤマシロチョウはモンシロチョウよりも大きく、白い翅に黒いすじ(翅脈)が入ります。 メスはオスよりも大きく、翅が半透明です。 ウスバシロチョウとよく似ていますが、ミヤマシロチョウのほうが触覚がやや長く、黒いすじの数が多いという違いがあります。

池の平湿原 池の平湿原は三方ヶ峰火山の火口原に位置する高層湿原です。 ここはコマクサ、アヤメの群落をはじめ、カラマツの自然林などを観察することができ、多様な生き物たちの生息環境が保たれています。 標高2000mに広がる雲上の花園へ出かけましょう!

鹿沢園地に生息するエゾハルゼミ(体長27mm)
鹿沢園地に生息するエゾハルゼミ(体長27mm)

「ミョ~キン・ミョ~キン・ケケケケケ……」

初夏の落葉樹林にそんな鳴き声が響いています。声の主はエゾハルゼミ。寒冷地に生息する小型のセミで、ここ鹿沢園地にもたくさん生息しています。

「柔毛の密生している、節を持った、その部分は、まるでエンジンのある部分のような正確さで動いていた。――その時の恰好が思い出せた。腹から尻尾へかけてのブリッとした膨らみ。隅ずみまで力ではち切ったような伸び縮み。――……」

小説家の梶井基次郎(1901-1932)はセミをそんな風に描写しています。

レンゲツツジ群落
レンゲツツジ群落
観光放牧の様子
観光放牧の様子

60万株を数える湯の丸高原のレンゲツツジ大群落は、上信越高原国立公園を代表する景勝地です。高原一帯を朱色に染めて咲き誇るレンゲツツジを楽しみましょう。

ハルザキヤマガラシという植物をご存知ですか? ハルザキヤマガラシはヨーロッパ原産の帰化植物で、日本各地に広く分布し、春に菜の花に似た黄色い花を咲かせます。 繁殖力が旺盛で、在来種を駆逐する可能性があるため、外来生物法で要注意外来生物に指定されています。

ハルザキヤマガラシ

県道沿いに繁殖するハルザキヤマガラシ
県道沿いに繁殖するハルザキヤマガラシ
  • 別名:セイヨウヤマガラシ、フユガラシ
  • 学名:Barbarea vulgaris
  • 科名:アブラナ科
  • 自然分布域:ヨーロッパ
  • 生育地:畑地、水田、荒地、路傍、河岸
  • 特徴:越年草または短命な多年草。日当たりのよい湿った肥沃地を好む。葉は切れ込みがあり、茎の高さは20~90cm。食用になるが辛味が強い。根生葉(ロゼット)を形成して越冬する。春に黄色の4枚花弁の花が茎の上にかたまって咲く。

募集は締め切られました。

当観察会に多数のお申し込みをいただき、ありがとうございます。 当観察会は特に定員を設けておりませんが、当初の見込みを超えるお申し込みをいただきました。 当センターでは参加者の皆様に安心して楽しんでいただける観察会となるよう、実施にあたり万全を尽くしたいと考えております。 このため、誠に勝手ながら、5月28日をもちまして募集を締め切らせていただきます。 あしからずご了承いただきますようお願いいたします。


ムラサキヤシオツツジ 提供:浅間吾妻エコツーリズム協会
ムラサキヤシオツツジ

上信越高原国立公園は火山が密集している地域です。 そのうちの一つである烏帽子岳(2066m)とその周辺は、ムラサキヤシオツツジの生育地として知られています。 花と新緑に彩られるベストシーズンの烏帽子岳を登ってみませんか? 上信越高原国立公園に登録されている鹿沢万座パークボランティアが案内します。

日に日に木々の芽が青々としてきました。 これから鹿沢は新緑のまぶしい季節です。 鹿沢インフォメーションセンターでは、これに合わせてガイドウォークイベントを開催します。 清々しい鹿沢の自然へぜひお越しください。

コースマップ

タチツボスミレ
タチツボスミレ

春の強風と寒さが続いていた鹿沢ですが、今日はよく晴れて朝8時の気温が17度となり、暖かな日を迎えています。 こんな日は絶好の散歩日和。標高1400mに位置する鹿沢の遅い春を探しに、かえでの小径を歩きました。

小さな湿原にハンノキの花穂が垂れている様子が観察できます。その先へ進むと陽だまりにはタチツボスミレが咲いていました。次第に湯尻川のせせらぎが近づいてきます。

クラフト体験竹や木を使って竹トンボ・竹コップ・マイはし・小鳥の巣箱を作りましょう! 1名より開催。当日参加もできます。気軽にチャレンジしてみませんか?

園地の風景(宮崎様より)
園地の風景(宮崎様より)

写真セミナーで当センターの多目的室をご利用された宮崎様より、園地周辺で撮影された写真をいただきました。これは湧水川でしょうか。シャッタースピードを調節して水の流れを積極的に表現されています。さすがにお上手ですね。

この日はあいにくの空模様でしたが、セミナーに参加された方々は時折雪も混じるなか、果敢に撮影に挑んでいました。日々うつろいゆく自然の中に、感動の瞬間、納得の一葉を求めてシャッターを切る姿は、さながら風景の狩人といった趣がありました。

宮崎様、味わいのある作品をお寄せいただきありがとうございました。

スロープの除雪
スロープの除雪

鹿沢では4月20日夜半から翌朝にかけて雪が降り、20cmほどの積雪となりました。その後晴れて気温が上がり、路面の雪はだいぶ溶けましたが、部分的に滑りやすい状態になっています。自動車で鹿沢へお越しの際は、冬用タイヤ、またはチェーンなどの滑り止めがあると安心です。

バリアフリー対応施設である当センターは、2階へ車いすで上がれるスロープを設けています。今日はそのスロープの除雪を行いました。

スロープに積もっている雪はかた雪になっていて、なかなかうまくかけません。かた雪を四角く掘り取りながら1階から2階をめざして少しずつ進んでいきます。南極観測船「しらせ」も、こんな感じで進んでいったのでしょうか。

この春より鹿沢高原の案内人を務めさせていただくことになりました古川です。どうぞよろしくお願いします。

私は長野県より湯の丸高原の地蔵峠を越えてインフォメーションセンターに通っています。自宅から地蔵峠までの標高差は約1000mあります。今日はその通勤途中で見た風景をご紹介します。

写真1
写真1

湯の丸高原の入口では山頂の緑と芽吹きを待つ木々が、はっきりとしたコントラストを見せていました[写真1]。山頂の緑はサワラ、その下はカラマツです。湯の丸から鹿沢高原にかけてはカラマツの人工林が多く見られます。